グラビア印刷は、金属ロールの凹部分にインクを盛って印刷する方法です。
印刷面は、インクが盛り上がったような状態で付きます。
グラビア印刷のメリット
版の耐久性が高いため、大量印刷、リピートオーダーなどの増刷時のコストパフォーマンスに優れています。
※紙袋販売netでは主にポリ袋への印刷方法として採用しています。
大型イベント用など、一度に大量に使用したい場合におすすめです。
色の濃淡の表現に優れており、写真のフルカラー印刷も得意としています。
グラビア印刷のデメリット
版が丈夫な分、初期費用(版代)がオフセット印刷と比べて高くなります。
1色ずつ版を押し当てて印刷するという工程上、多色刷の場合、版ズレが起こります。
特に細い線は、版ズレによって擦れてしまいます。
【参考FAQ】
Q:ポリ袋のグラビア印刷とオフセット印刷の違いは?
Q:ポリ袋のグラビア印刷とオフセット印刷の仕上がりに違いはありますか?
Q:表裏同じデザインでも両面分の版が必要ですか?【グラビア印刷:オーダーメイドポリ袋】
CMYKの掛け合わせで起きる版ズレ、色ムラについて
グラビア印刷は1色・1版ずつ高速で印刷を行うため、どうしても版ズレの現象が起きてしまいます。
また、風景等の写真の場合は「全体の仕上がり」で見る分ズレた感じの印象は少ないですが、フルカラーイラストの場合は版ズレのほか、色ムラが目立ちます。
イラストなどをフルカラー(CMYK)印刷した場合
グラビア印刷の色ムラは原反(ポリ袋などの生地)の特性上、印刷が均一にのりにくく、インクの抜けが起こりやすい事が原因となります。
原反のままではインクがのらない為、キズを付けてインクがのる処理(コロナ処理)を行いますが、転写時の気温・湿度・工場内の気流の影響等により全く無くすことが難しいのが現状です。
また、デザインや色によっては目立ちやすくなる場合もあります。
※茶色系、淡色系の同じ色の面積が広い箇所やグラデーションは特に目立ちやすくなる傾向があります。
CMYKデータの掛け合わせで、白抜きで表現した場合
CMYKの版がズレた箇所がはっきり確認できます。
多色刷りの場合は、かぶせ処理が安全
グラビア印刷は先述した通り版ズレやすいため、ずれても原反(ポリ袋などの生地)が見えないように「かぶせ処理」を行います。
色の組み合わせによってはかなり濃いフチがついた仕上がりになります。
乳白のポリ袋に2色刷りした場合のかぶせ処理
水色と赤の境目を「抜き」にしたくない部分は、かぶせ処理を行なっています。
デザインデータ制作の段階で被さるようデザインされています。
かぶさった部分は濃いフチができますが、デザインとして活かすデータ作りもおすすめです。